サラリーマン・マツシタ 飲食店オーナーを目指す!15

数日後、根岸代表の知り合いの信金マンMが訪ねてきてくれた。

マツシタ

こんにちは。マツシタです。今日はお金の管理についてお話を伺いたいと思っています。どうぞ、宜しくお願いいたします。

M

こちらこそ宜しくお願いします。根岸代表の話だと、マツシタさんは早くも資金繰りがピンチとのことですが、まずは基本的なお話をさせてください。普通、新たに飲食店を始める際は開業資金とは別に運転資金を最低でも3ヶ月程度は用意するものです。運転資金はどのくらいありますか。

マツシタ

ほぼ0です。

M

・・・。

マツシタ

あっ、でも飲食店とは別にサラリーマンをしているので、最悪、お客様がいらっしゃらなくても生活はできます。

M

それを聞いて少し安心しました。開店当初は知り合いが来てくれるご祝儀期間がありますが、しばらくすると落ち着きます。当然、オープン間もないお店で認知度も低いわけですから、お客さまの来店が少なく、しばらく苦しい期間が続きます。ここを耐えきれずにせっかくお店を出しても退場せざるをえなくなる方が結構います。マツシタさんは、生活ができなくなるということはなさそうですが、頑張って開いたお店です。商売をする以上は黒字を目指して頑張ってください。それとオープンに向けて金融機関から借り入れしましたか?通常、お金を借りる際に事業計画書等を作るので、当面のお金の流れはざっくりわかるはずですが。

マツシタ

借り入れはしませんでした。店舗づくりはDIYで値段を抑えたし、自分の貯蓄でなんとかしました。ただ、このまま行くと手元にお金がない時期があるのではないかと不安になっています。

M

色々なことを一度に説明しても混乱してしまうでしょうから、基礎的なことをお話しさせてください。まずは資金繰り表を作りましょう。どのくらいお金が入ってきてどのくらい出ていくのかを予測するのに役立ちます。資金繰りが厳しくなりそうなら、早目に金融機関に相談できますし、資金繰り表と実際のお金が違えば、なぜ違うのかを分析することもできます。また、確保しておくべきお金が見えるので、急にお金が足りないということにはなりません。資金繰り表の雛形はネットからダウンロードできますから、使いやすいものを自分で選んで、きちんとつけてください。

マツシタ

言われてみれば、確かにそうですね。昨日、忘れていた電気工事代の請求がきて、かなり焦りましたが、きちんと資金繰り表をつけていれば、前もってお金の準備ができますもんね。

M

そうです。それと、もう一つ。今後、売上が立ったり、金融機関からお金を借りたりして、一時的に口座残高が増えることがあります。そんな時にお店のお金と自分のお金が区別できずに好きに使ってしまい、商売をダメにしてしまう方もたまにいらっしゃるので気をつけてください。特に、飲食店は日銭が入ってきますので、そのお金を持って好き勝手に飲み歩いちゃダメですよ。今日はこの辺までにしましょうか。

マツシタ

 ありがとうございました。

自宅に戻り言われた通り、資金繰り表を作成した。2月初旬にかなりギリギリになるな。今年もコートを買うのは我慢しよう。

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